検索キーワードの分類方法とSEOの費用対効果

検索キーワードの分類

ユーザーが検索する時に、Googleなどの検索エンジンの検索ウィンドウに入力する言葉を検索キーワードや検索クエリと言います。

検索キーワードと検索クエリは、ほとんど同じ意味だと考えていただいても大丈夫です。このブログでも特に区別していませんので、同じ意味で使っていると思っていただいて大丈夫です。

ユーザーの検索意図による分類

まず検索クエリは、ユーザーの検索意図によって3つに分類する事ができます。

  • 指名検索(Navigational Queries)
  • 購入検索(Transactional Queries)
  • 情報検索(Informational Queries)

1つずつ詳しく解説します。

指名検索(Navigational Queries)

あるサイトに移動したい時に、使われる検索クエリです。

例えば、以下のようなキーワードがナビゲーショナルクエリです。

  • 楽天
  • ヤフー
  • アマゾン

これらの検索キーワードで検索しているユーザーの意図は、それらのサイトに移動するのが目的です。

最も購買意欲の高いユーザーが検索するキーワードですし、経済的価値も高いです。

自社の名称、サイト名、サービス名、商品名などの固有名詞で検索した時に、確実に1位に上位表示されなければなりません。

全検索ユーザーの約10%がこのナビゲーショナルクエリを使って検索しています。

一般論として、固有名詞での検索なので、基本的にライバルが存在しないため上表示するのは簡単です。

購入検索(Transactional Queries)

トランザクショナルクエリは、ユーザーが何か商品やサービスを購入しようとしている時、資料請求をしようとしている時など、ユーザーが何らかのアクションを起こそうとしている時に使う検索クエリです。

例えば、以下のようなキーワードです。

  • 歯医者 大阪
  • 麻布十番 エステ
  • 京都 ホテル 予約
  • 格安航空券 申込

これらのトランザクショナルクエリは、ナビゲーショナルクエリの次に成約率の高いキーワードであり、経済的価値が高いです。

このトランザクショナルクエリは、全検索ユーザーの約10%が使っています。

一般論として、成約率の高いキーワードなので、同じ業界のライバルも上位表示を狙っているので、SEOの難易度は高くなります。

キーワードによっては、上位表示させるのが非常に難しいため、仮に上位表示に成功したとしても費用対効果が合わない事もあります。

トランザクショナルクエリは、GoogleやYahooなどの検索広告を使う事も有効な手段の一つです。

ただ、トランザクショナルクエリは、ライバルが多いため、PPC広告の入札単価が高騰する事が多いです。

したがって、できるだけコストを抑えながらSEO対策を行なっていく事が重要になります。

情報検索(Informational Queries)

インフォメーショナルクエリは、ユーザーが何からの情報を探そうと思っている時に使う検索クエリです。

例えば、以下のようなキーワードがインフォメーショナルクエリです。

  • 痩身エステの効果
  • 頭痛の原因
  • 新型iPhone レビュー
  • フィギュアスケート

ユーザーは、何らかの情報を知りたがっているだけで、今すぐ何かアクションを起こそうと考えているわけではありません。

緊急性がそれほど高くないので、今すぐ成約にはつながらないため、上記の2つのキーワードよりは経済的価値が低いです。

全検索ユーザーの約80%が、このインフォメーショナルクエリで検索しており、検索回数は最も多いです。

インフォメーショナルクエリは、今すぐの成約には結びつきにくいものの、情報を調べながら少しずつ購買意欲が高まっていき、そのまま成約に至るという事も少なくありません。

検索ユーザーは何らかの悩みを持って、それを解決しようと情報を調べているわけですから、それを満足させてあげるコンテンツを用意する事ができれば、ユーザーが納得し成約する可能性があります。

インフォメーショナルクエリは、検索ボリュームが圧倒的に多いためSEO対策をして上位表示に成功すれば、たくさんのアクセスを集める事ができます。

また、ユーザーの悩みを解決できる説得力のあるコンテンツ用意する事ができれば、成約に至る可能性もあります。

長期的に見て認知度向上やブランディングにも役立つため、インフォメーショナルクエリのSEO対策も決しておろそかにしてはいけません。

オウンドメディアで、情報を発信して、アクセス数を増やすのが目的の場合には、むしろこのインフォメーショナルクエリのSEO対策が重要になってきます。

検索ボリュームに応じたキーワードの分類

違った角度からのキーワードの分類として、検索回数による分類があります。

具体的には以下の3種類に分類することができます。

  • ビッグキーワード
  • ミドルキーワード
  • スモールキーワード

1つずつ詳しく説明します。

ビッグキーワード

ビッグキーワードは、検索回数が多く、検索結果も多く、上位表示するのが難しいキーワードの事です。

例えば、以下のようなキーワードがビッグキーワードです。

  • 消費者金融
  • クレジットカード
  • 転職
  • 薬剤師 転職
  • 渋谷 インプラント
  • 大阪 弁護士

単体ワードの事が多いですが、「薬剤師 転職」のように複合ワードでもビッグキーワードになる場合もあります。

ビッグキーワードの多くは、検索回数も多く、成約率も高いので、ライバルが多く、SEO対策をしても上位表示するのは難しいです。

自分が狙っているキーワードが、ビッグキーワードである場合には、簡単には上位表示する事ができません。

自分の狙っているキーワードが、どのキーワードに当たるのかは常に意識しておきましょう。

ミドルキーワード

ミドルキーワードは、名前の通り、上位表示の難易度がビッグキーワードとスモールキーワードの中間のキーワードです。

例えば、以下のようなキーワードです。

  • 大津市 税理士
  • 名古屋 交通事故 弁護士
  • 格安ホームページ制作 大阪
  • 札幌 ヴァイオリン

主に2語や3語の複合キーワードである事が多いです。

人口のやや少ない地域の地名との組み合わせもミドルキーワードになる事が多いです。

小規模なWebサイトのトップページで上位表示を狙ったり、大規模なサイトのカテゴリーページで上位表示を狙っていく事が多いです。

スモールキーワード

スモールキーワードは、検索回数も少なく、検索結果も少ないキーワードです。

例えば以下のようなキーワードがスモールキーワードです。

  • ナメクジ 塩 退治
  • コーヒーメーカー ステンレス おすすめ
  • WordPress 高速で動く 格安レンタルサーバー
  • 相続 順位 兄弟姉妹

ライバルも少ないため、上位表示が比較的容易な事が多いです。

Webサイトの個別ページで、細かいキーワードを拾っていくという戦略が有効です。

スモールキーワードは、1つずつのキーワードの検索回数は少ないものの、その数が膨大に存在するため、それを細かく拾っていく事で、トータルとしてはかなりのアクセスを稼ぐ事ができます。

いわゆるロングテールです。

ロングテールキーワード

ビッグキーワードでの集客が20%、ロングテールキーワードでの集客が80%というのが理想的な形です。

スモールキーワードの積み重ね、つまりロングテールキーワードをたくさん拾っていくことで、トータルのアクセス数を増やすことが重要です。

ビッグキーワードは順位の変動が激しいので、ビッグキーワードだけに頼った集客をしていると、ビッグキーワードでの順位が落ちた時にアクセス数が激減してしまいます。

他方で、スモールキーワードでたくさん集客できている場合には、ビッグキーワードで順位の変動があったとしても、それほど影響を受けないことになります。

サイトを立ち上げたばかりの頃は、ビッグキーワードやミドルキーワードで上位表示するのが難しい傾向があるので、最初は細かくスモールキーワードでの上位表示を狙った記事を追加してアクセス数と認知度のアップを狙うと良いでしょう。

スモールキーワードの場合、それほどSEO対策をしなくても上位表示できる事が多いです。

SEO対策と費用対効果

このようにキーワードを分類して考える事で、SEO対策すべきキーワードの優先順位が明確になります。

SEOの費用対効果も意識しながら、対策を取れるので、効率的なSEO施策ができます。

必ずしも全てのキーワードでSEO対策をして上位表示する必要はありません。

キーワードによっては検索広告を使う方が費用対効果が高いという事もあります。

SEOに成功すれば、無料でアクセスアップをする事ができますが、SEO対策をするのにもコストがかかります。

限られた経営資源の中で、最も効率よく利益を増やすことを考えるのが重要なのであって、何でもかんでもSEO対策をすればいいというわけではありませんので、その点は注意が必要です。

弊社では、そのあたりのことも含めて、クライアントにとって最も利益になるSEO対策というのをご提案させていただきます。

SEO対策で困ったことがあれば、まずはお気軽にご相談ください。

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