GoogleのSEO対策の基本
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GoogleのSEO対策の基本的な考え方
今回は国内の検索エンジンの90%以上のシェアを占めているGoogleのSEO対策について書きます。
Googleの検索エンジンの技術的な特徴、それに対する対策の基本的な事を書きます。
狙ったキーワードでGoogleの検索結果上位を狙うには、まずこの基本を抑えておかなければなりません。
Googleの技術的特徴
前回の記事「検索エンジンの歴史とSEOの変遷」でも書いたようにGoogleはロボット型検索エンジンです。
ディレクトリ型検索エンジンでは、日々増加していくWebページの膨大な量に対応できなくなってきたからでしたよね。
人間の手によるWebサイトの管理が限界が出てきた1997年にGoogleは誕生しました。
ロボットクローリング
Googleはクローラーという自動巡回ソフトをインターネット上に放ち、世界中に張り巡らされたリンクを辿ってWebページや画像ファイルなどの情報を収集しています。
クローラーがたどって収集したデータは、いったんリポジトリという所に置かれ、そこからインデックスデータベース内で情報が検索されやすいように整理されます。
インデックスというのは、分かりやすく言うと本の索引のようなもので、検索ユーザーが後に検索しやすいようにデータベースにWebページの情報を整理することを言います。
インデックスされた情報は、サーバーに送られて検索可能な状態に加工されます。
検索ユーザーが検索した時に返される検索結果は、サーバー内に保存されている情報のみで、その前行程の部分では常に膨大なデータが処理され続けています。
まず、この時点で分かることは、自分が作ったWebページがGoogleのサーバーにインデックス(登録)されていなければ、Googleで検索した時の結果に自分のWebページが表示されることは無いという事です。
したがって、Webページを作った時に、最初にやらなければならないことは、Googleのクローラーを巡回させて、自のWebページをGoogleのサーバーに登録させる事です。
ページランク
Googleが他の検索エンジンを出し抜いて、検索エンジン市場を席巻できるキッカケになったのがページランクという技術です。
ページランクという技術を採用することによって、検索精度を飛躍的高める事に成功しました。
日々増加していくWebページの中から、ユーザーが求めている情報をピンポイントで見つけ出すのは困難を極めていたのですが、ページランクの技術がそれを可能にしました。
ページランクというのは、Webページごとに割り当てられているスコアの事です。
Webページに貼られているリンクの数と質に基づいて、大きく0から10の11段階に評価されています。
2013年12月までは、各Webページに割り当てられているページランクのスコアは誰でも見る事ができたのですか、それを悪用してスパム行為を行うユーザーが増えたため、見られなくなりました。
ページランクは、Googleの創業者であるラリー・ペイジの名前から取られたと言われています。
論文の引用情報がアイデアのきっかけになったと言われています。
論文には、引用した論文の元情報が掲載されています。
その業界で権威性のある論文は、他のたくさんの論文に引用されているという傾向があります。
つまり、たくさんの論文に引用されている論文というのはそれだけ価値が高いという推測が働きます。
これをWebページに応用したのがページランクです。
あるWebページがたくさんのWebページに引用されている、つまりたくさんのリンクを貼られているということは、そのWebページの価値が高いと推測できるのです。
AというWebページが、10個のページからリンクを貼られている場合、1個のページからしかリンクが貼られてないBというWebページよりも価値が高いと判断するのです。
これがリンクの数によるページランクの評価です。
ページランクにはもう1つ重要なポイントがあります。リンクの数だけではなくリンクの質も評価されるという事です。
たくさんのページからリンクを貼られているWebページと、リンクがあまり貼られてないWebページでは、前者の方をより価値が高いページだと判断するのです。
例えば、AというページにBとCからリンクが貼られているとします。
Bのページには、10個のリンクが付いていて、Cのペーには1個のリンクが付いてるとします。
この時、Aのページは、Cからリンクを貼られるよりもBからリンクを貼られる方がより価値が高いという事になるのです。
つまり、質の低いWebページからたくさんリンクをもらうよりも、質の高いWebページから1つリンクをもらった方が価値が高いことになるのです。
ページランク技術によって検索精度は飛躍的に高まった
ページランクの技術が使われる前の検索エンジンは、ユーザーが検索したキーワードとマッチしたWebページを検索結果に返すという単純なものでした。
それを悪用して、Webページの内容と関係のないキーワードをページ内に大量に詰め込むことによって、検索結果の上位に自分のサイトを表示させるという検索エンジンスパムが流行りました。
例えば、「消費者金融」というキーワードで上位表示したい場合、ページ内に「消費者金融消費者金融消費者金融消費者金融消費者金融消費者金融消費者金融消費者金融」と大量に同じキーワードを記述して、それを白色などの背景色と同じ色にしてユーザーには見えなくするというスパム手法などが流行りました。
このようなスパムサイトの増加により、ユーザーは検索エンジンを使って検索しても欲しい情報を見つけられないという問題が発生しました。
Googleの検索エンジンは、単純にキーワードマッチしたWebページを検索結果に表示するわけではなく、ペーランク技術を使っていたので、キーワードを詰め込んだサイトが上位に表示されるという事がなく、質の高いサイトだけを表示する事ができました。
これによりユーザーの求めている情報が記載されているWebページをヒットさせることができるようになり、検索ユーザーの利便性が著しく向上しました。
このようにページランク技術を使うことで、Googleはユーザーに圧倒的に支持されて、広く利用される検索エンジンとなりました。
Googleの検索アルゴリズム
Googleのサーバーにインデックスされた情報は、200以上ものシグナルによって計算され、検索結果に表示されます。
検索結果に表示される計算式、つまりアルゴリズムは公式に公表されていません。
アルゴリズムを公表すると、それを悪用するスパマーが増えて、正しい検索結果を表示出来なくなるおそれがあるからです。
ただ、一部シグナルとして採用しているとGoogleが公表しているものもいくつかあります。
例えば、以下のようなシグナルです。
- 検索クエリとWebページの情報の関連性
- Webページのページランク
- Webページの表示スピード
- Webページがモバイルフレンドリーか
- コンテンツの内容に専門性、権威性、信頼性があるか
- 他にはない独自の価値を提供しているか
など。
これら200以上のシグナルをもとに計算されて、Googleの検索結果の順位が決定されます。
アルゴリズムのアップデート
Googleは、ユーザーが求めている情報を正しく返すために絶え間なく検索アルゴリズムをアップデートしています。
検索順位はリアルタイムで変動していますが、それとは別に数ヶ月ごとに大型のアップデートが実施されます。
それをコアアゴリズムアップデートと言い、それぞれに名前が付けられる事があります。
主要なコアアップデートは、こちらの「検索エンジンの歴史とSEOの変遷」ページに書いてあります。
サーチクオリティチーム
Googleの検索エンジンはロボット型検索エンジンで全て自動で動いています。
しかし、今の技術では、まだ全てを自動で行うのは難しいため、サーチクオリティチームと呼ばれる人間の目によってチェックをしているチームがあります。
サーチクオリティチームのメンバーはGoogleが作ったガイドライン(Google General Guidlines)に沿って、Webサイトを肉眼で確認し評価します。
その評価に基づいて、ユーザーにとって適切な検索結果になっているかが検討されアルゴリズムが改善されます。
また、明らかにスパム行為を行なっているサイトについては、手動によるペナルティが与えられることもあります。
つまり、人間の目による目視チェックが入ってますので、Googleのアルゴリズムの穴を突いたスパム行為もバレる可能性が高いという事です。
Googleのガイドラインに反するようなスパム行為を行なって不正に順位を上げようとする行為は、長期的に見るとあまり良い考えとは言えないでしょう。
Googleのミッション
GoogleのSEO対策で迷った時は、Googleという会社がどのようなビジョンを持っているのかを考えると良いです。
Googleの公式サイトにはっきり記述されているのですが、Googleの使命は、「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」です。
このGoogleの掲げるミッションに自分のサイトが役に立つのがどうかという視点から一度Webページ全体を見直してみると新しい気づきがあるかもしれません。
モバイル検索
2015年ごろからスマートホンが本格的に普及し始め、モバイルデバイスからのWebサイト閲覧が急激に増加しました。
Googleもそのことを当然認識しており、Webサイトをモバイル対応することを強く推奨しています。
Webサイトがモバイルフレンドリーかどうか。モバイルデバイスでのWebページ表示速度が十分に速いか。
この2つを特に重視しています。
この2つを満たしていないサイトは、検索結果において不利に扱われるとGoogleは明言しており、検索アルゴリズムの重要なシグナルになっている事が分かっています。
Googleがモバイルを重視しているということは心に強く留めておく必要があります。
GoogleのSEO対策のまとめ
最後にまとめます。
GoogleのSEO対策として、まず第1段階は、作ったページがGoogleのクローラーに認識されて、データベースにインデックスされなければなりません。
その次に、第2段階として、検索クエリと関連するコンテンツをしっかりと用意することです。
検索キーワードから考えられるユーザーの検索意図を汲み取り、検索ユーザーが求めている情報を網羅的にモレなく、ダブりなく記述できているかどうかを確認しましょう。
そして、最後に、できるだけ質の高いWebページから引用されてリンクを貼ってもらえるような、その業界で権威のある突出したコンテンツを作りましょう。
もちろん、グーグルのSEO対策には細かいテクニックがたくさんあります。
しかし、突き詰めて究極的に考えれば、Googleの基本的なSEO対策としては、これだけ抑えておけば十分です。
検索順位が上がらなくて困っている時は、まず、この基本に立ち返って自分のコンテンツを見直してみましょう。