目次
- 1 大手ハウスメーカーは工務店と比べてどんなメリットがあるの?
- 1.1 【メリット1・会社の規模が大きく倒産のリスクが低い】
- 1.2 【メリット2・知名度が高くブランド力がある】
- 1.3 【メリット3・展示場でモデルハウスが見られたり豊富なパンフレット・カタログで出来上がりの家がイメージしやすい】
- 1.4 【メリット4・資金(住宅ローン)の相談、引っ越し、仮住まいなどトータルで相談できる】
- 1.5 【メリット5・引き渡し後も長期の保証・アフターメンテナンスが充実している】
- 1.6 【メリット6・徹底した品質管理と施工で高い安定した品質の家が作れる】
- 1.7 【メリット7・工期が短く注文から完成までの期間が短い】
- 1.8 【メリット8・豊富なプランがありデザインや間取りの提案力がある】
- 1.9 【メリット9・耐震技術、制震技術、免震技術など最新の技術が採用されている】
- 1.10 【メリット10・太陽光発電や全館空調など最新の設備を使った家が建てられる】
- 2 ハウスメーカーごとの特徴を知る事が大切
大手ハウスメーカーは工務店と比べてどんなメリットがあるの?
マイホームを注文住宅で建てる場合、大きく分けて3つの方法があります。
1つはハウスメーカーで建てる方法。2つ目は工務店で建てる方法。3つ目は建築会社(設計事務所)に依頼する方法。
ハウスメーカーと工務店の比較はこちらの記事を参考にして下さい。
それぞれ、メリットとデメリットがあり、どれが最も適しているかは人によって異なります。(ハウスメーカーのデメリットについてはこちらで詳しく書いています。)
ここでは、テレビCMで見たり、住宅展示場にモデルハウスを建てている大手のハウスメーカーで家を建てるメリットを紹介します。
工務店に注文する場合と比べてハウスメーカーで家を建てる場合のメリットはたくさんありますが、その中でも特に大きなメリットは以下のものです。
- 会社の規模が大きく倒産のリスクが低い
- 知名度が高くブランド力がある
- 展示場でモデルハウスが見られたり豊富なパンフレット・カタログで出来上がりの家がイメージしやすい
- 資金(住宅ローン)の相談、引っ越し、仮住まいなどトータルで相談できる
- 引き渡し後も長期の保証・アフターメンテナンスが充実している
- 徹底した品質管理と施工で品質の高い安定した家が作れる
- 工期が短く注文から完成までの期間が短い
- 豊富なプランがありデザインや間取りの提案力がある
- 耐震技術、制震技術、免震技術など最新の技術が採用されている
- 太陽光発電や全館空調など最新の設備を使った家が建てられる
それでは1つずつ詳しく説明していきます。
【メリット1・会社の規模が大きく倒産のリスクが低い】
ハウスメーカーは売り上げや利益の規模が非常に大きいのが特徴です。
業界最大手のダイワハウスや積水ハウスなどは、1兆円を超える売り上げを誇り財務基盤も比較的安定しているため、倒産のリスクは低いです。
他方で各地域に点在する工務店の場合、比較的小規模の場合が多く、そのほとんどが家族経営で行われています。
健全な経営をしている優良工務店もたくさんありますが、一般論として規模が小さく財務基盤も不安定なため、倒産のリスクがハウスメーカーと比べると高く、家の完成・引き渡しの後もアフターフォローという形で何十年という長い期間お世話になることを考えると、その時まで会社が存続しているかというと難しい場面もあるでしょう。
社長として頑張ってきた職人の頑固親父が引退して後継者がいなくなって店を締めるということもよくあります。
ハウスメーカーの場合、経営者が変わっても代わりの人材はいくらでもいるので何十年と存続することができるため、安心してアフターフォローを受け続けることができるというメリットがあります。
ただし、倒産した富士ハウス事件のような、稀なこともありますので、ハウスメーカーといえども注意は必要です。
【メリット2・知名度が高くブランド力がある】
ハウスメーカーはテレビ、新聞、雑誌などで大々的に広告をしているために知名度が高くブランド力があります。
特にブランド力についてはブランド志向の人にとってはプラスのポイントになるでしょう。
気にしない人は大丈夫でしょうが、「〜さんの家はダイワハウスで建てた」とかご近所さんに噂されたりすることもあるでしょう。
知名度やブランド力があるからと言って、それらが無い工務店より技術力で勝るかというと必ずしもそういうわけではないのですが、見た目のデザインなどでどこのハウスメーカーか分かったりするので、知名度やブランドを気にする人はハウスメーカーで建てるといいかもしれません。
【メリット3・展示場でモデルハウスが見られたり豊富なパンフレット・カタログで出来上がりの家がイメージしやすい】
ハウスメーカーは住宅展示場にモデルハウスを作っていたり、豊富な資料(カタログ・パンフレット等)を用意していることが多く、完成する家のイメージがしやすいです。
他方で地域で営業している小規模な工務店の場合は、モデルハウスなどを持っているところがほとんど無いため、どのような家が出来上がるのかイメージすることができません。
近所の評判などを聞いて、実際にその工務店が建てた家を探して見るなど非常に手間がかかります。
家というのは普通の商品と違って実物を見てから注文をするということができないので、ある程度の完成イメージを持ってから注文できるという点でハウスメーカーは有利です。
今はインターネットを使えば複数のハウスメーカーの資料を無料でまとめて請求できちゃいます。
こういうサービスを使って各住宅メーカーのカタログを見て自分が建てたい家のイメージというのを具体的にイメージしていくことが大切です。
各ハウスメーカーから無料でもらえるカタログやパンフレットは建築実例や間取りやデザインの参考プランが豊富に掲載されているので、正直なところ本屋さんに売っている本をお金を出して買うよりも役に立ちますよ。
【メリット4・資金(住宅ローン)の相談、引っ越し、仮住まいなどトータルで相談できる】
マイホームを注文住宅で建てる場合、多くの人が銀行の住宅ローンを利用します。
その時にハウスメーカーと提携している銀行があって、優遇金利で融資を受けることができるハウスメーカー提携住宅ローンというのを利用することができます。
また家が完成するまでの間の仮住まいや、新しい家が完成した時の引越しの手配の手助けなど、トータルでサポートを受けられます。
家づくりは分からないことが多いですし、いろんな手間やコストがかかるので、それらをトータルでサポートしてもらえるのは、時間が無い人にとっては大きなメリットになります。
【メリット5・引き渡し後も長期の保証・アフターメンテナンスが充実している】
住宅は完成したらそれで終わりではなく、その後も定期的なメンテナンスが必要です。
完成後のメンテナンスを適切に行えば、家を快適な状態で維持し続けることができますし、資産価値の低下も防げます。
ハウスメーカーとの付き合いは、完成して家の引き渡しを受けたら終わりではなくて、そこからがスタートと言うこともできます。
ほとんどのハウスメーカーが引き渡し後の長期間の保証やアフターサービスを提供しており、ダイワハウスなど長いところでは一定の条件付きではあるものの50年保証というようなものもあります。
引き渡し後の定期的なメンテナンスや保証をハウスメーカーが管理してくれるので、面倒な手間が省けるというメリットがあります。
ハウスメーカーによって保証やアフターサービスの内容・期間は異なっていますので、その点については事前に比較して調べておくことが大事です。
【メリット6・徹底した品質管理と施工で高い安定した品質の家が作れる】
大手ハウスメーカーでは、製造工程などがマニュアル化されていたり、現場の大工さんの技術が影響を受けにくいツーバイフォー工法を採用していたり、事前に構造部材を工場で生産する方式を採用していたり、品質にバラツキが出ないように様々な工夫をしています。
品質管理や施工管理を徹底しており、全国どこでも一定水準の安定した品質の住宅を建てられる事がメリットです。
【メリット7・工期が短く注文から完成までの期間が短い】
各ハウスメーカーは、様々なタイプの商品を事前に用意しており、プランや仕様がある程度決まっています。
そのため木材などを一定の規格化されたサイズで統一する事ができ、工場で大量生産する事ができます。
また施工方法も完全にマニュアル化されています。
したがって、材料の製造期間や現場での施工期間を大幅に短縮する事ができ、工務店などで建てるよりも製造期間を短くする事ができます。
家を建てる期間は仮住まいを用意しなければならないので、引っ越しや家賃など余計なお金が必要になります。
また慣れない環境での生活をしなければならないために精神的なストレスもあるでしょう。
家が短期間で建てられるメリットは思っている以上に大きいです。
【メリット8・豊富なプランがありデザインや間取りの提案力がある】
大手ハウスメーカーにはこれまで長年に渡って蓄積された豊富なノウハウがあります。
住宅プランも多様な種類のものが用意されており、各々の日常の生活スタイルに合った住宅を選ぶことができます。
さらに、その仕様やプランをベースにして、自分たちが住みやすいように少しずつ変更していく事ができます。
ハウスメーカーは、インテリアコーディネーターやカラーコーディネーターなどの専門家が、担当の営業マンと協力して、間取りやデザインを積極的に提案してくれます。
たくさんのお客様が実際に使って人気のあった間取りやデザインなどをプロの観点から提案してくれますので、それを参考にできます。
ハウスメーカーを利用する場合は、自分に知識が無くても楽に家作りを進めていく事ができます。
【メリット9・耐震技術、制震技術、免震技術など最新の技術が採用されている】
大手のハウスメーカーは、売上高も利益も町の工務店より圧倒的に多いので、そのスケールメリットを活かして様々な大規模研究開発をする事ができます。
莫大な費用をかけた耐震・制震・免震技術の研究開発をする事によって、地震や火災などの災害に強い独自の技術を開発し保有しています。
巨大な実験場の中に実物大の住宅を建てて、それを機械で揺らして実際に想定される地震に耐えられるかどうかをテストするという事もやっています。
このような莫大な費用のかかる技術開発というのは、小さな町の工務店にはできませんので、災害に強い高度な技術に関してもハウスメーカーが有利です。
【メリット10・太陽光発電や全館空調など最新の設備を使った家が建てられる】
太陽光発電システム(ソーラーパネル)や、全館空調システムなど最新の設備を積極的に取り入れられるのもハウスメーカーの長所です。
太陽光発電システムを取り入れると、初期費用は高くなりますが、電気代などを節約できるため、10年ほど経過したあたりから徐々にトータルコストが安くなっていきます。
全館空調システムも家の中の全ての部屋を一定の快適な温度に保つ事ができるため、ヒートショックなどを防ぐ事ができ、とても快適です。
24時間換気システムが作動していますので、ハウスダストや花粉症などのアレルギー対策にもなります。
全館空調は快適に過ごせるだけでなく、住んでいる人の健康にも大変良い影響を与える事が最近の研究で明らかになってきています。
このような最新設備を簡単に取り入れる事ができるのもハウスメーカーを利用する長所です。
ハウスメーカーごとの特徴を知る事が大切
ハウスメーカーで注文住宅を建てる主なメリットは以上です。
ただ、これらはあくまで一般論で、各ハウスメーカーごとに特徴やアピールポイントが異なっています。
住宅の建築工法など、採用する技術も違いますし、得意なデザインや間取り、地震などの災害対策の技術、アフターサービスの期間・内容なども違います。
ハウスメーカーで家を建てるのであれば、各ハウスメーカーの特徴を知って、自分が理想とする家を作ってくれそうな、ぴったりマッチしたハウスメーカーを選ぶ事が大切です。
ふらっと立ち寄ったモデルハウスの営業マンの感じが良かったから、そのハウスメーカーに決めたなんて事をすれば、家作りが失敗に終わる可能性が高いです。
この「住宅展示場に行く前にした方がいい事」でも書いているように、まずは複数のハウスメーカーのカタログを取り寄せて、比較しながら下調べする事が大事です。
ハウスメーカーから無料でもらえるカタログやパンフレットには建築実例、間取り、デザインがたくさん掲載されていて本当に充実しているので、それを見ているだけでも家作りのイメージが具体的になってきます。
家作りは慌てずに、情報収集しながらゆっくりと進めて行くのが成功の秘訣ですよ。